ネット誹謗中傷に悩む群馬の方へ
未成年の間ではネット上でのいじめが問題となっています。またSNSやネット上の掲示板を使って、他人を貶めるような投稿は子どもだけでなく大人でも被害者が続発しています。被害にあった場合には、誹謗中傷行為を放置せず適切に対応しておくことが大切です。
今回は、ネット上の誹謗中傷に悩む群馬の方のために、誹謗中傷トラブルの対処法をご説明いたします。誹謗中傷に対する最近の動向、ネット上の嫌がらせ被害を根本的に解決する方法、ネットトラブルを弁護士に相談すべき理由までわかりやすくご説明いたします。
群馬では誹謗中傷に関する条例を設置
社会問題になりつつあるネット上の誹謗中傷事例ですが、群馬県では全国に先駆けてあらたな取り組みを行おうとしています。2020年6月、群馬県はネット上で誹謗中傷を受けた人を支援する条例を制定する意向を発表しました。
これまで実生活への被害が出ているのにもかかわらず被害者は泣き寝入りすることが多く、支援が不十分であることは何度も指摘されてきました。このような状況を改善するために、被害者を支援する条例や相談窓口の設置を開設することになったのです。
すでに有識者による議論は始まっていますが、条例の制定自体はいつになるかは未定です。ただし、相談窓口の受付などは秋にも始まる予定とのことですので、今後加害者に対する締め付けも厳しくなってくることでしょう。
支援窓口では、無料で相談を受け付けるほか、必要な場合は弁護士が被害の調査や投稿削除のための手続きをサポートすることが予定されているようです。
このように、群馬県ではネット誹謗中傷問題に対し積極的な姿勢を見せているため、今後は今よりも相談しやすい環境が作られていくでしょう。誹謗中傷は犯罪です。現在悩んでいる方は、すぐにでも専門家である弁護士にご相談いただくことをおすすめいたします。
ネット上の嫌がらせ被害を解決するには?
ネット上で嫌がらせを受けている場合、この問題を解決するにはどのように対処していくのが正しいのでしょうか? 正しい対処法としては以下のとおりです。
- ① 誹謗中傷の元となっている記事や投稿を削除すること
- ② 犯人を特定すること
- ③ できるだけ早く対処すること
まず、誹謗中傷の元となっている記事や投稿を削除するように動きましょう。誹謗中傷や嫌がらせを行うアカウントに直接削除を依頼することもできますが、多くのケースでは聞き入れませんので、サイト管理者に通報することにより削除を図ります。これだけで収まれば良いのですが、再度別アカウントなどで誹謗中傷が繰り返されることがあります。
この場合は、犯人を特定して損害賠償を請求するか刑事告訴をすることが必要です。誹謗中傷を続ける人は、ターゲットを絞り特定の人の固執し、デマや嫌がらせを続けてしまいます。これを止めるためには、法的責任を追及するほかありません。
最後に、できるだけ早く動くことが大切です。悪い情報やデマは思っているより早く拡散されてしまいます。他のサイトやSNSに転載される前に抑え込むことが必要です。
このように、ネット上の嫌がらせを解決するためには、上記の対処策を迅速に行っていくことが大切です。
ネットトラブルを弁護士に相談すべき理由とは?
ネット上で特定のアカウントが「バカ」「死ね」などの内容を執拗に繰り返し投稿してくる場合は、ご自身で管理者に報告して削除してもらうことが可能です。しかし、場合によってはこれがうまくいかないこともあるため、弁護士に相談する方が良いケースもあります。ネットトラブルを弁護士に相談すべき理由としては、以下が挙げられます。
- 管理者が動かないことがある
- いじめ問題になるとより複雑になる
- プロが手続きを行うことでより早く解決できる
- 二次被害を防ぐことができる
まず、犯人を特定する作業には時間がかかることもあるため、迅速に手続きを進めていくことが必要です。サイト管理者が任意でIPアドレスを開示してくれない限り、訴訟手続きにより犯人特定作業を進めていく必要があります。表現の自由等を理由に記事や投稿削除に応じない場合も同様です。この場合は、弁護士の方がより迅速に手続きを進められます。
また学校のいじめなどがLINEやインスタグラムなどを通して行われることがあります。この場合は、未成年の問題が絡むため、保護者、学校と連携して問題を解決していく必要があり、専門家かつ第三者である弁護士が建設的に話し合いを進めていくのに役立ちます。
さらに、2ちゃんねる、5ちゃんねる、ホスラブや爆サイなどの掲示板では個人情報が漏洩することも多く、ストーカー被害などの二次被害を防ぐためにも、慎重に進めていく必要があるでしょう。
以上から、弁護士がネットトラブルに対応することで迅速かつ円滑に事件を解決することが可能といえるのです。
誹謗中傷被害にお悩みの方は、ネット問題に強い弁護士にご依頼を
群馬県では他の都道府県よりも早くネット上の誹謗中傷被害に対する対策を考えています。まだ条例は検討に入ったばかりですが、ニュースが広まっていくことにより県民のネットリテラシーの向上が期待できるため、被害者が減ることも期待できるでしょう。
しかし、現在お悩みの方は条例の制定まで待つ必要はありません。ネット上の誹謗中傷に対し、辛い気持ちが強くなってきたら、専門家に相談すべきときです。タイミングを逃さず、できるだけ早い段階で動き出しましょう。加害者は法的責任をきちんと取る必要があります。