ネット誹謗中傷に悩む山形の方へ
ネットの誹謗中傷事例は年々増え続けています。メディア等による啓蒙活動によって、被害者が声を上げることができるようになったという背景はありますが、事実としてネット上の痛がらせなどが増えてしまっているという事情もあります。
そこで今回は、ネット上の誹謗中傷に悩む山形県にお住まいの方のために、ネット誹謗中傷への対処法をお伝えします。実際に起きている事例からどのような被害があるのか、名誉毀損投稿に対する効果的な対応方法までわかりやすくご説明いたします。
ネットで繋がった人達による嫌がらせで逮捕事例
最近ではネット上のSNSアカウントやブログ、掲示板などに個人に対する嫌がらせやデマ、誹謗中傷などを書き込む問題が増加しています。誹謗中傷が過激化しやすいのは、ネットで繋がった人達がターゲットにした人を追い込んでいく事例です。
例えば、芸能人はツイッターなどのSNSアカウントにアンチからの誹謗中傷投稿が多く書き込まれることがあります。これらの事例は長年放置されていましたが、最近では被害者が警察に告訴して名誉毀損や侮辱罪の容疑で逮捕される事例が増加しています。2020年3月にも、元AKB48のタレントに対しネット上で知り合った女性2人が誹謗中傷行為を掲示板で行ったとして逮捕されました。
このとき、誹謗中傷を行った人物は他にもいましたが、多くの投稿を行った人物2人が逮捕に至る結果となりました。この事例からわかることは、見知らぬ人物がネット上で「被害者の意見などが嫌い」という事実のみで繋がり、誹謗中傷を行っていたということです。
インターネット上では、同じ意見の人と繋がりやすい傾向にあり、共通の趣味で出会う分にはこれは利点となります。しかし、「誰かを嫌い」といった負の共通点がある場合には、誹謗中傷に繋がりやすくなるのです。
Twitterなどで誹謗中傷をするターゲットを見つける
このような特定の人物をターゲットにして行われる誹謗中傷は、芸能人などの有名人が大多数です。しかし、最近ではインフルエンサーなどの活躍もあり一般人でも発言に影響力を持つ人は増えてきました。またネット上で影響力を持っていない人であったとしても、1つの発言をきっかけに誹謗中傷被害に巻き込まれてしまうことがあります。
例えば、SNS上でニュース等に関するコメントや意見を公開したらそのときから誹謗中傷が始まったというケースです。その意見を気に入らない人が誹謗中傷を繰り返します。気に入らない人物に関しては、ネット上の情報を集めてターゲットの特定も始まります。個人の特定は難しいと考えるかもしれませんが、実際には簡単に特定することができるケースも多いのです。
例えば、本名を公開していない風俗店の女性の場合、加害者はSNSだけでなく爆サイ、ホスラブ、2ちゃんねるなどの地方版スレッドから地域の情報を集め、個人を特定するのです。場合によっては、関係のない第三者がターゲットだと勘違いされ、いたずら電話やストーカーなどの被害に遭う事例もあります。
最近の事例では、被害がネット上のアカウントに対する嫌がらせだけでなく、現実の被害にまで発展しているという点で深刻といえるでしょう。
名誉毀損投稿は速やかに削除すべき
ではネット上で自身や店への名誉毀損に当たるようなコメントを見つけたら、どのように対応していくのが良いのでしょうか?
名誉毀損投稿に対する効果的な対応方法としては、すぐに問題投稿を削除することです。具体的には、以下の手順で進めていきます。
- 問題投稿の削除依頼を行う
- 犯人を特定する
- 損害賠償請求、あるいは警察に告訴する
まず、誹謗中傷にあたる内容を見つけたら、削除依頼をしていきましょう。
これは自分でもできます。SNSなら、問題投稿から運営に「報告」することができるので、フォームに従い運営に報告して削除してもらいます。爆サイなどの掲示板サイトの場合は、「お問い合わせ」から名誉毀損あるいはプライバシー侵害に当たるとする理由を書いて、削除依頼を行います。仮にこれで削除されなかった場合には、弁護士に相談し記事あるいはコメント削除の仮処分を請求することが必要です。
問題投稿が削除された場合でも、同様の投稿が続くケースは多いでしょう。この場合は、相手に「誹謗中傷を続ける場合には法的措置に出る」ことを警告した上で、犯人特定作業に入ります。発信者情報開示の仮処分を裁判所に提起し、相手のIPアドレスを得ます。この後にプロバイダにこのIPアドレスに関する個人情報の開示を請求し、犯人を突き止めます。
加害者がわかったら、今後二度とこのような問題を起こさないように示談交渉を行います。具体的には損害賠償請求をすることになるでしょう。また刑事告訴も検討します。「お金ではない」とお考えの方も多いかもしれませんが、きちんと反省してもらうためにも金銭賠償という形で責任を取ってもらうことは大切です。
このように、誹謗中傷トラブルを解決するためには、ご自身による投稿削除などの行動も大切ですが、最終的には専門家によるサポートが必要不可欠です。
ネット問題に強い弁護士に相談を
ネット誹謗中傷に関するトラブルは、ネット問題に強い弁護士に相談してください。相手を特定したい場合には、3ヶ月でログが削除されてしまうため、すぐにでも動き出す必要があります。
誹謗中傷は放っておく日に日にひどくなる傾向にあるため、放置は危険です。穏便に解決したい方は、早期にネット問題を多く取り扱う弁護士に相談いただくのが適切な判断です。今後の被害を防ぐためにも加害者を特定して、きちんと責任を取ってもらいましょう。