率直な商品レビュー・口コミを営業妨害・名誉毀損と言われた時の対処法
率直な意見としてショップのレビュー評価をしただけなのに、通販会社から「営業妨害、名誉毀損」と言われ、削除請求がくるこ…[続きを読む]
近年はネット上の口コミを参考にする人も多いなかで、レビューはとても重要な役割を担っているといえます。
ただ、レビュアー(レビューを書く人)には、事実無根な嘘を書き込んだり嫌がらせ目的で悪い評価をつけたりする人が時折いるのです。
Amazonのレビュアーの中にも悪質な誹謗中傷や星1の低評価レビューを書き込む人がおり、出品者側は意図せず大きな被害を受ける可能性があります。
そこで今回は、Amazonに悪質なレビューをされた場合の削除方法や嫌がらせをした犯人の特定方法などについてご説明していきます。
なお、Amazonのネガティブな口コミの内容が「名誉毀損」や「業務妨害」に当たるのかどうか分からない場合は、下記記事を併せてご参照ください。
それでは、悪質なレビューを削除するにはどうすればいいのでしょうか。
一番簡単な方法は、Amazonの運営側に連絡して削除してもらうことです。
Amazonは通報した全てのレビューを削除してくれるわけではありません。
専用のガイドラインが用意されており、それに違反しているレビューのみが対象となります。
そのため、自分が削除したいレビューとガイドラインを照らし合わせて、どの部分に違反しているのかを確認しておきましょう。
【コミュニティガイドライン:https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201929730】
【他参考URL】
上記でガイドラインに違反することを確認したら、違反報告を行います。
なお、「カスタマーレビューへの違反報告」と「出品者評価への違反報告」で流れが多少異なります。
それぞれの流れは以下の通りです。
【カスタマーレビューへの違反報告】
詳細を書き込むところには、どのレビューがガイドラインのどの部分に違反しているのかなど、根拠を示しながら詳しく説明するようにしましょう。
【出品者評価への違反報告】
Amazonに通報する方法はあくまでAmazonが任意で削除するものですので、必ずしも削除されるとは限りません。
そのため、もし削除されなかった場合には法的に対処する必要があります。
裁判所にレビューを削除する仮処分命令を出してもらう方法です。
仮処分では、通常の裁判に比べて低コスト・短期間で対応してもらうことができます。
また、仮処分命令には法的拘束力があるため、認められれば確実にレビューを削除してもらうことができます。
「任意では削除されなかったけれど、どうしても削除したい!」という場合には、この方法を利用するといいかもしれません。
不当なレビューが投稿された場合、その投稿を削除してもらっただけでは解決しないケースがあります。
というのも、競合会社などのライバルや嫌がらせ目的で投稿する人がいると、同じレビューを繰り返し投稿される可能性があるからです。
そのような場合には削除と投稿のいたちごっこが続いてしまうため、投稿者を特定して直接注意することが一番効果的です。
匿名の投稿者を特定するには、プロバイダ責任制限法4条1項の「発信者情報開示請求」を利用します。
ただ、場合によっては特定するのに時間制限があったり、特定が難しかったりするケースもあるため、弁護士などの専門家に相談するといいでしょう。
以上、Amazonの悪質なレビューを書かれたときの対処法についてご紹介してきました。
再三述べているように、Amazonのレビューや評価は売上に直結するといっても過言ではないほど重要なものです。
もし身に覚えのない低評価レビューに悩んでいるのであれば、上記の方法を参考にしてみてください。
また、任意で削除してもらえなかったり、損害賠償請求などを行いたいと思う場合は、法的な対処が必要となります。
その場合は自分で準備するには難しい手続きも多くありますので、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。