Bingの関連キーワード・サジェストを削除する方法とは
「Bingで企業名や個人名を検索してみたら、関連キーワードやサジェストワードに誹謗中傷の内容が…」
実はこのような事例に困っている企業や個人は多いのです。これらのキーワードは個人の関心ごとだけでなく、多くの人がよく検索しているワードがずらっと表示される仕組みになっています。
また、インターネット上で誹謗中傷投稿などが行われた場合、記事や画像本体を削除しても、検索結果には残り、関連ワード・サジェストワードにも残存してしまうことがあるのです。
これは、グーグルやYahoo!などの大手検索サイトだけでなく、Bingでも同じです。
しかし、これはご自身でも対処可能です。そこで今回は、Bingの関連キーワード・サジェストワードを削除する方法をお伝えします。
※Bingは、GoogleやYahooとは違う独自アルゴリズムで関連ワードを表示しております。Bingに特有の対策をする必要があります。
Bingの関連キーワード・サジェストワードとは
まずは、Bingの基本的な内容と「関連キーワード、サジェストワードは削除できるのか」という点についてご説明します。
Bing とは、マイクロソフト社による検索エンジン
皆さんは、Bingというサイトをご存知ですか?
Bingとは、米マイクロソフト社が運営する検索エンジンのこと。GoogleやYahoo!などの大手検索サイトと基本的には同じです。キーワードを入力すれば、関連するウェブサイトや画像、動画、地図、ニュース、ショッピングなどが表示される仕組みとなっています。
日本では2000年6月から利用することができるようになりましたが、大手検索エンジンサイトほど有名ではありませんよね。
しかし、アメリカではGoogleの次に利用されている検索エンジンです。
「関連キーワード」と「サジェストワード」ってなに?
皆さんは、関連キーワードやサジェストキーワード(関連候補 とも言う)を利用することはありますか?
関連キーワード
関連キーワードとは、検索結果の一番最後に、「関連するワード」として表示されます。
サジェストワード(関連候補)
他方、サジェストワードは、検索窓にキーワードを入れるだけで、そのキーワードで最近気になっていることに関連した内容や検索されている他のキーワードも一緒に検索窓に表示されるため、利用者にとっては、より検索意図にあった結果を見つけられるというメリットがあります。
もっとも、誹謗中傷関連の記事のタイトルなど、検索して欲しくない情報も多くの人が検索していれば関連キーワードやサジェストキーワードに出てしまうことになります。企業などの場合は、サジェストワードにネガティブな内容があれば、企業イメージ低下につながりかねないため、対策を講じているケースも多いのです。
自分で削除対処する方法
次に、Bingの関連キーワード、サジェストワードの削除申請方法についてご説明します。
削除依頼方法
Bingは、関連キーワードやサジェストワードについて明確な削除依頼手段を設けていません。そのため、「Bingに対する問題を報告」のページから削除依頼を行うことになります。
手順は以下の通りです。
- 1 「Bingに対する問題を報告」ページにアクセス
外部リンク:https://www.microsoft.com/ja-jp/concern/bing - 2 「Bing 上で見たものの削除を申請したいと思います」を選択
- 3 「もう1つ問題があります」を選択
- 4 「Bing 検索候補に関する問題を報告します」を選択
- 5 「Bing検索候補」を入力します。
※問題と考えられる関連キーワード、サジェストワードを入力 - 6 「その他の情報を入力してください」に必要事項を記入
※報告するコンテンツについて詳しい内容を述べる
※例)「◯◯会社」と検索すると、「ブラック企業」という関連キーワードやサジェストワードが出ます。これは事実無根かつ名誉毀損にあたるため、「ブラック企業」「△△」のキーワード表示を削除してください。 - 7 「CAPTCHA 」の文字を入力して、フォームを送信してください。
以上が、手順となります。削除されるのか気になるのであれば、「その他の情報を入力してください」に、メールアドレス、企業名、個人名なども一緒に記載しておくとよいでしょう(※返信があるとは限りません)。
以前は、キャプチャを送信したり、関連ワード削除申請の専用の削除申請フォームがありました。
マイクロソフトサポートから返信もありましたが、現在は簡易化されております。
Bingの対応は?削除対応はしてもらえるのか
では、Bingに問題を報告後、実際に削除対応はしてもらえるのでしょうか。
Bingの説明では、「Bing ではユーザーが関連情報に確実にアクセスできるように、特定の条件と環境のセットを満たす検索結果のみを削除します。」との記載があるのみです。
Microsoft は表現の自由を尊重しています。Microsoft では、品質、安全性、ユーザーの要請、関連法規や公序良俗に関する問題のある限定されたケースにおいて、個人、ビジネス、および政府からコンテンツを削除する依頼を受け取ると、Bing は、結果を削除するか、特定のリスクについてユーザーに通知するか、コンテンツを調整するオプションをユーザーに提供します。Bing では、検索結果の削除については限られた状況や条件に限定し、Bing ユーザーの関連情報へのアクセスを制限することを回避しています。
参考URL: Bing HELP「検索結果を提供する方法」
そのため、削除の報告があるのかどうかは不透明となっています。
もっとも、過去の対応では、メールにて返信があり「すばやく対応してくれた」という事例もあります。
内容としては、「特定の個人、企業に対して、不適切な表現やキーワードが表示される場合は、削除を検討する」との回答であったようです。
Bing が検索結果を表示するしくみにて、以下のような表記があります。
また、仮に対応してもらえる場合は、1週間程度で削除が実行されるようです。
1週間程度待って、もう一度検索してみて、ご自身で不適切なキーワードが削除されているかどうかを確認してみてください。
Bing関連キーワード削除が実行されない!弁護士に依頼してみよう
上記の方法で、関連キーワードやサジェストワードの削除が行われなかった場合は、どうすればよいのでしょうか?
答えは、専門家に依頼することです。弁護士に依頼する方法、専門業者に依頼する方法をみていきましょう。
弁護士に削除を依頼する
では、削除を実行してくれなかった場合はどうすればよいのでしょうか?
実際上、削除されるかどうかはBing 側が問題と判断したキーワードのみとなりますので、内容によっては削除されないこともあるでしょう。
そんなときは、ネットトラブルを専門とする弁護士に相談してください。
弁護士が直接Bingに対し問題のあるキーワードの削除を請求してくれるため、交渉が早く進みます。
関連キーワードに関しては、問題のあるキーワードがある場合には、できるだけ早く対処しないと影響が拡大します。
検索窓に会社名や個人名をいれるだけでネガティブなワードが出てくるため、企業イメージが損なわれたり、個人のイメージにも重大な影響を及ぼしたりします。
専門業者に誹謗中傷対策を依頼する
弁護士以外でも、SEO対策やネットトラブルを専門にした業者は存在します。
もっとも、専門業者に依頼した場合、対策をやめてしまった場合、また同じような問題が発生することがあります。
企業の場合は、ブランドイメージ維持のため、継続的に検索キーワードの監視を行ってもらうなどが可能かと思いますが、個人の場合は資金的にも厳しいでしょう。
ちなみに、Bing 側に対する交渉をお願いすることや裁判所手続を行うことは非弁行為となり禁止されています。
Bing 側に直接交渉を行い、法律問題をお願いする場合などは弁護士に相談して下さい。
犯人特定はできるか?
記事やブログ、掲示板などで特定の個人や団体、企業に対し誹謗中傷を含む内容の文章がある場合、名誉毀損で損害賠償を請求することができます。そのため、誰が犯人かを特定する作業が必要となり、裁判所に訴えることで可能となることもあります。
しかし、関連キーワードやサジェストワードは、検索エンジンのロボットによって自動的に表示されたものです。多くのユーザーが検索しているキーワードや個人それぞれの関心を元に集積されたデータを元に表示しています。そのため、特定の個人に対し、名誉毀損などを訴えることは難しいでしょう。
ネガティブワードでお困りの方は弁護士にご相談を
関連キーワードやサジェストワードにネガティブな情報が表示される場合は、できるだけ早めに削除してほしいです。
Bingの場合は、他の大手検索エンジンよりもわからないことも多いため、まずは、専門家である弁護士に相談するのが得策です。