削除の仮処分とは|インターネット上の名誉毀損記事を削除する
ネット上で名誉毀損、誹謗中傷の書き込みをされたら「仮処分」によって削除させることができます。裁判所を使った手続きで難…[続きを読む]
「エキテン」というサイトをご存知でしょうか?日本全国のさまざまな業種の「店舗」を探せる口コミサイトです。
非常に利用者も多く登録企業数や口コミ数も充実しています。
しかしエキテンでは誹謗中傷の口コミが行われる例も多数あり、要注意です。
今回はエキテンの口コミで嫌がらせを受けた場合に削除させたり投稿者を特定したりする方法を解説します。
目次
エキテンとは、日本でも有数の「店舗検索サイト」です。
運営会社は、株式会社デザインワン・ジャパン です。
ヘアサロン、病院、歯科、塾・予備校、習い事、リサイクル、不動産、冠婚葬祭、グルメ、レジャーやショッピングに至るまで、ありとあらゆる業種の店舗が登録しています。
各店舗に対してはユーザーが口コミを投稿できる仕組みになっていて、店舗の利用を検討している方は他人の口コミを参考にできます。
登録店舗数は4,763,748店、投稿済みの口コミ数は3,114,838件と非常に多く「国内最大級の店舗の口コミ・ランキングサイト」と銘打たれています。
このようにユーザー数が多いため、いったん悪い口コミを投稿されると店舗や企業にとっては大きなダメージとなる可能性があります。
ときには正当な評価だけではなく、ライバル店による嫌がらせの口コミや名誉毀損、侮辱的な口コミ、個人情報を晒したりプライバシー権侵害したりする悪質な口コミが投稿されるケースもあります。
エキテンもすべての口コミを精査できているわけではないので、ときには悪質な嫌がらせの口コミが放置され、多くのユーザーの目に触れることとなってしまう残念な例があります。
店舗がエキテンで嫌がらせの口コミを投稿されたとき、削除してもらう方法はあります。
エキテンではどのような書き込みもOKとしているわけではなく、一定のルールを設けています。口コミガイドラインによると、以下のような口コミは禁止されています。
参考:エキテン「利用規約」第10条(投稿禁止事項等)
このように、「誹謗中傷」や「プライバシー権侵害」の口コミはガイドライン違反で削除対象となるので、通報すると消してもらえる可能性があります。
エキテンで口コミの削除を依頼するときには「お問い合わせフォーム」を利用します。
タイトルは「その他お問い合わせ」、「お問い合わせ区分」は「店舗関係者」を選択して「お問い合わせ内容」に具体的な権利侵害の内容を記載しましょう。
エキテン運営者に権利侵害の実情を伝えて削除に応じてもらうには、「お問い合わせ内容」にしっかり被害内容を記載する必要があります。
まずは口コミがガイドラインのどの部分に違反しているのかを書きましょう。誹謗中傷なのかプライバシー権侵害なのか、法令違反なのかによって書き方が変わります。
たとえば誹謗中傷の場合、口コミのどの部分が誹謗中傷なのかを具体的に記載する必要があります。
該当する口コミのURLを貼り付けて誹謗中傷と受け止められる部分を引用し「この口コミの『~』という部分は当社をことさらに誹謗中傷するものであり、ガイドラインの『4 単なる誹謗中傷』に該当します。これにより当社は大きな精神的苦痛と客足の低下などの実損害を被っていますので、早急に削除をお願いいたします」などと書くと良いです。
削除理由を書くときに重要なのは以下の点です。
これらをわかりやすく説得的に記載すれば削除に応じてもらえる可能性が高くなります。
エキテンであなたの店舗が誹謗中傷されたと感じても、すべてのケースで削除に応じてもらえるわけではありません。たとえば以下のような口コミは明確な権利侵害、ガイドライン違反と認められて削除してもらいやすいでしょう。
エキテンで削除依頼をしても必ず応じてもらえるとは限りません。権利侵害が明らかでないという理由で削除してもらえないケースもあります。
その場合、裁判所で「仮処分」という手続きをすれば削除してもらえる可能性があります。
仮処分とは、権利侵害が行われていて保全の必要性があるときに裁判所が仮にさまざまな命令を下してくれる手続きです。
名誉毀損やプライバシー権侵害の口コミが投稿された状態が放置されると店舗や関係者の権利が害されるので、仮処分命令が発令されます。
裁判所から仮処分による削除命令が出たら、エキテン運営者はその判断に従うので口コミが削除されます。
ただし仮処分は裁判所を使った難しい手続きなので、素人の方が一人で進めるのは非現実的です。
弁護士のサポートが必須ですし、そもそも仮処分を行うことによって削除してもらえる見込みがあるかどうか、事前に確認しておく必要もあります。エキテンのお問い合わせフォームで対応してもらえなかったけれどどうしても口コミを削除したい場合、まずは「ネット誹謗中傷問題」に積極的に取り組んでいる弁護士に相談してみましょう。
弁護士法人YMPでは「発信者(犯人)の特定」を得意としております! 爆サイ、ホスラブ、5ch、2ch、たぬき、各種ブログ、口コミサイト、SNS等の誹謗中傷にお困りでしたら、お気軽ににご相談下さい!
弁護士法人YMPでは「発信者(犯人)の特定」を得意としております! 爆サイ、ホスラブ、5ch、2ch、たぬき、各種ブログ、口コミサイト、SNS等の誹謗中傷にお困りでしたら、お気軽ににご相談下さい!
エキテンの口コミを削除しても、悪質な投稿をした人物を特定しないとまた同じ嫌がらせが繰り返されるかも知れません。ネットには粘着質な相手もいるので要注意です。
投稿者を特定するには、以下の手順を踏む必要があります。
投稿者の特定にも弁護士によるサポートが必須なので、削除請求の相談と同時に投稿者特定についても依頼しましょう。
誹謗中傷やプライバシー権侵害の犯人を特定できたら、相手に「損害賠償請求」できます。誹謗中傷や無断での個人情報開示によって被害者は精神的苦痛を受けますし、店舗であれば売上げ低下などの実損害も発生するためです。
損害賠償請求をするときには、以下の手順で進めましょう。
このステップは自分でもできますが、弁護士にも依頼できます。
相手が支払いに応じない場合や莫大な営業損害が発生しているケースなどでは、弁護士の力を頼りましょう。
誹謗中傷被害を受けながら黙認する必要はないので、早めに法律の専門家に相談をして解決に向けて進んでください。