個人情報の削除依頼と犯人特定!個人情報が勝手にネットに晒れたら
ネット上に勝手に氏名や住所、写真などの個人情報が晒される場合がありますが、このようなプライバシーの侵害はどこまで許さ…[続きを読む]
おーぷん2ちゃんねるは、人気の匿名掲示板です。ただ、誰もが自由に書き込める空間であるが故に、誹謗中傷のトラブルも発生しています。
もし、おーぷん2ちゃんねるで誹謗中傷被害にあった場合は、自分で対処法を実践する必要があります。
今回は、おーぷん2ちゃんねるの誹謗中傷投稿について解説します。おーぷん2ちゃんねるの概要から削除依頼の方法、削除されなかった場合の対処法までわかりやすくご説明いたします。
まずは、おーぷん2ちゃんねるがどのようなサイトなのかを理解していきましょう。
ネット上の掲示板にあまり詳しくない方は、「ネット掲示板」と聞くと、旧2ちゃんねるや5ちゃんねるを思い浮かべるかもしれません。
おーぷん2ちゃんねるも同様に、このような掲示板サイトの1つと考えれば良いでしょう。
おーぷん2ちゃんねるは、2012年に矢野さとる氏により開設された匿名掲示板です。掲示板の規模としては、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)や爆サイ等と同様の規模の人気の掲示板サイトとなります。大手の掲示板サイトということは、それだけ書き込み数も多く問題も発生しやすいサイトということになります。
おーぷん2ちゃんねるが他の掲示板サイトと異なるのは「転載がOK」である点です。おーぷん2ちゃんねるができた背景として5ちゃんねるからの転載問題が発生したことがきっかけにあります。2012年頃、転載禁止が宣言された2ちゃんねるが話題となり、自由に転載できる転載フリーなペースが必要と考えられ「おーぷん2ちゃんねる」が作られました。
転載問題の盛り上がりから2014年頃には、おーぷん2ちゃんねるの利用者数は急激に伸び、1日当たり5万件以上の投稿がおこなわれる人気サイトにのし上がったのです。
このように、おーぷん2ちゃんねるとは、転載フリーの匿名掲示板であり、人気の掲示板サイトのことを指します。
ご紹介したように、おーぷん2ちゃんねるは転載フリーの掲示板です。利用者にとっては、掲示板の内容を自由にブログなどに利用できるため、使い勝手の良い掲示板とも言えます。
しかし、転載フリートいうことは、つまり著作権フリーということであり、パブリックドメインを特徴とするこのようなサイトでは、誹謗中傷が起きやすいという問題も抱えています。誹謗中傷内容であったとしても、掲示板に止まることなくブログなど外部のサイトに拡散されてしまいやすいということです。
またおーぷん2ちゃんねるの特徴として、SNSへの連携機能も備えています。
非常に利用しやすい機能を備えているということになりますが、SNSを利用して転載も広がっていきやすいという結果を生みます。特に問題のない投稿であれば良いのですが、誹謗中傷内容であってもSNSを通じてどんどん広がっていってしまうという、問題があるのです。
このように、利用者にとっては嬉しい特徴を備えたおーぷん2ちゃんねるですが、その特徴が誹謗中傷・個人情報を拡散しやすい状況を作っているという問題もあるのです。
次に、おーぷん2ちゃんねるの誹謗中傷投稿の削除をする方法を学んでいきましょう。
まず、おーぷん2ちゃんねるが指定する削除依頼方法がありますので、それを実行していきましょう。
まず、1つ目の方法が削除依頼のメールを送るという方法です。具体的には、以下のメールアドレスに削除依頼したいスレッドと理由、連絡先などを送ります。
また、2つ目の方法としては、各スレッドの削除依頼フォームから削除依頼を実行します。
こちらのほうが利用しやすいので、以下詳細を説明していきます。
削除理由としては、「荒らし・スパム」、「宣伝・業者」「版・すれ違い」「エログロ不快な画像」「児童ポルノ」「違法な情報」「その他」がありますので、「その他」を選択します。
レス番号については、削除したい投稿の番号を指定すれば大丈夫です。複数ある場合は、コンマで区切って指定することも可能です。すべての投稿内容が問題である場合は、「全て」にチェックを入れましょう。
削除理由には、「誹謗中傷内容が投稿されている」と記載します。最後に、送信ボタンを押すのを忘れないようにしましょう。
削除依頼理由ですが、できれば詳細に記載した方が削除してもらえる可能性も高くなります。具体的には、①誹謗中傷の具体的内容、②侵害されている権利の内容、③どのような被害を被っているのか、まで詳しく書き込みましょう。
例えば、以下のような内容です。
このように、理由を具体的に明記した上で削除依頼フォームあるいは削除依頼メールからお願いをすると、削除依頼の可能性も高くなります。何が問題でどのような被害を受けているのか、どのような法的侵害があるのかを書くようにしましょう。
おーぷん2ちゃんねるで削除依頼をしたのに、一向に削除されない場合にはどうすれば良いのでしょうか?
削除依頼をしたら、通常は1週間〜10日以内には実行されるはずです。この期間を経過しても実行されない場合には、削除依頼の訴えが却下された可能性があります。
通常、掲示板の削除依頼に関しては、削除のガイドライン・基準等が設置されているのですが、おーぷん2ちゃんねるでは、そのような公式のガイドラインは設置されていません。
ウィキペディアに非公式のガイドラインはありますが、そこにも必ず削除される旨の内容は記載されていないため、場合によっては削除が叶わない可能性もあるのです。
Wikipediaの内容によると、明らかな荒らし(グロ画像、大量連投)などは削除されると記載されていますが、誹謗中傷に関しては記載がないため、記載される可能性がどれくらいなのかも判断できません。
つまり、削除依頼が実行されない可能性は十分にあり、この場合は別の対処法を取る必要があるということです。
削除依頼が実行されない場合には、弁護士に相談されることをおすすめします。インターネットトラブルに強い弁護士・法律事務所であればスムーズかつ適切に効果的な方法を実行してもらえます。具体的にできることとしては、以下の通りです。
まずできることとしては、弁護士から任意でサイト管理者に対して削除依頼を行います。
「被害者が行うのと変わらない」と思うかもしれませんが、弁護士が介入してきた時点ですぐに対応してくれるケースも少なくありません。訴訟を起こされるリスクなどを回避するためです。
なお、ネットに強い弁護士の選び方は、下記ページもご参考ください。
これで削除が叶えば問題解決ですが、削除してもらえない場合には、裁判所に対し投稿削除の仮処分を請求します。認めてもらえれば、投稿は削除されます。
また誹謗中傷投稿をした加害者を特定する方法もあります。管理者に任意で投稿した加害者のIPアドレスの提出をお願いし、無理な場合は発信者情報開示の仮処分請求を行います。開示されたら、プロバイダに対し発信者の個人情報を開示するように請求します。最終的に加害者の情報がわかったら、名誉毀損等に基づく損害賠償請求をすることが可能です。
さらに、加害者の行為は刑事告訴可能な場合もあります。デマや嘘の内容などで個人の社会的名誉を貶めた場合には、名誉毀損罪(刑法230条1項)が成立します。
また、事実を指摘せずに、「バカ」「無能」などの誹謗中傷を行った場合には侮辱罪(同法231条)、「殺しに行く」などの身体に危害を加えるような脅しを行った場合には脅迫罪(同法222条)が成立する可能性があります。
嘘の内容などで会社の利益に損害が出ているような場合には威力・偽計業務妨害罪(同法233、234条)などが成立する可能性もあるでしょう。刑事告訴すれば加害者が罪に問われる可能性があるのです。
このように、弁護士に依頼すればさまざまな方法の法的対処策を講じることができます。削除依頼が実行されない場合には、弁護士に相談することも検討してみてください。
ネット上の誹謗中傷投稿は、思っているよりも早く拡散していきます。
おーぷん2ちゃんねるの場合は、SNSと連携できるため拡散のスピードが他の掲示板に比べ早くなってしまう可能性もあります。
そのため、気づいた段階で削除依頼を実行すべきです。
誹謗中傷被害は放置していれば収まると考える方も多いですが、放置していると悪化するパターンがほとんどです。
早い段階でできることを行うようにしましょう。自分で対処できない場合は、専門家であるインターネットトラブルに強い弁護士にご相談ください。