「会社の愚痴,噂ならsogno」で誹謗中傷被害!削除&特定方法は?
目次
「sogono」で会社の悪口を発見。削除してもらえるの?
皆さんは、「sogno」(ソーニョ)というウェブサイトを知っていますか?
会社ごとに噂や悪口を書き込める掲示板です。
匿名で投稿できるため、ささいな愚痴が書き込まれている事もありますが、根拠のない噂レベルの誹謗中傷が書き込まれることもあります。書き込み内容によっては、会社のイメージダウンなども避けがたいものとなります。
2018.4.27時点で、通常設置してある、「運営会社」や「サイト管理者」といったページもないため、誹謗中傷や名誉毀損、会社の機密情報が漏れる書き込みをされた時、どこに問い合わせをしたらよいのかも、不安になるところです。
そこで、今回は、「sogono」で会社の悪口・噂を確認し削除する方法、投稿者を特定する方法をお伝えします。
「sogno」の概要。特徴、影響力、運営法方針は?
まずは、「sogno」がどのようなサイトなのかを理解していきましょう。サイトの概要から、登録企業を調べる方法、運営方針まで解説します。
sognoとは、会社の愚痴・噂を書き込める掲示板
では、「sogno」とはどのようなサイトなのでしょうか。
まず、「sogno」とは、会社の愚痴・噂を匿名で書き込むことができる掲示板です。会社の愚痴を書き込めるサイトは、2ちゃんねるに代表されるように数多くあります。
「放っておけばいいのでは?」いう考え方もあるかもしれませんが、手放しにそうだと言い切れない側面もあります。というのも、このウェブサイトの利用者は日に日に増加しているからです。
「sogno」では、公式に愚痴の書き込み件数を報告しており、2018年03月時点において23万件を超えています。
数多くの会社が登録されており、愚痴も増えていく状況です。どこにでもある愚痴であれば放置できますが、従業員同士の小競り合い等、内情がわかってしまう投稿もあり、会社のイメージダウンにもつながります。
サイト自体も徐々に有名になりつつあるため、これから転職・就職される方は、「ブラック企業でないかどうか」の見極めに利用している人もいるのです。
つまり、「単なる愚痴で影響力はない」と考えるのは、早計だということです。
sognoの特徴としては、会社別に愚痴を書き込むスレッドが準備されている点が挙げられます。自分自身で、会社のスレッドを立ち上げなくとも、すぐに愚痴を書き込めてしまうため、誰でも参加しやすいということになります。
また、sognoは公平性を保証するサイトではありません。そのため、会社や仕事に関する愚痴や従業員に対する悪口等、否定的な情報しか記載されていない点も特徴です。
他の掲示板であれば、会社の愚痴以外のスレッドも立てられることや会社の客観的な情報も提示していることがあるため、この点他の掲示板との違いといえるでしょう。
このように、「sogno」は、会社の愚痴に特化した掲示板です。本当にあった愚痴だけではなく、噂も書き込まれるため、内容の判断には注意が必要です。
自分の会社が登録されているか知る2つの方法
sognoでは、「あらかじめ会社別のスレッドが立てられている」とご説明しました。では、どのようにして会社のスレッドは登録されるのでしょうか。
sognoに登録されている会社については、すべて運営側が登録したものです。すべての会社を網羅することは難しいかもしれませんが、日々更新を続けており現在では180万件以上もの会社が登録されています。現在、登録されていない会社も将来的には登録される可能性は十分にあります。
では、どうすれば登録されているかどうかを確認することができるのでしょうか。
方法1.サイト内検索
ウェブサイトを見てみるとわかりますが、サイトのトップ画面中央部分に「会社検索」という検索窓があります。ここに会社名を入力すると簡単に調べられます。
企業の場合は、支店や工場別にスレッドが立っているため、具体的な内情がわかってしまうこともあります。登録されていなかった場合でも安心はできません。なぜなら。会社登録は誰でも簡単に申請できてしまうからです。お問い合わせから、会社登録をお願いすれば、スレッドを運営側に登録してもらうことが可能です。
方法2.Google検索
Google検索で調べることも可能です。
とGoogleの検索窓に打ち込めば、自分の会社の書き込みがないか?一瞬で判明することができます。
このように、自分の会社が登録されていなくとも、いつかは登録される可能性があります。何か問題が起きたときのためにも、登録されているかどうかだけでも知っておくべきかもしれません。
運営者の方針はどうなってる?
では、運営側の書き込みに対する方針はどうなっているのでしょうか。
運営側は、利用規約にて書き込みに対する方針を記載しています。
「sogno」としては、「ユーザーの書き込みまたは編集情報は、随時更新して」いると記載していますが、同時に「即時に反映されないことがあります。」とも記載をしています。また、「書き込み内容が不適格と判断した場合には、掲載しない場合や公開範囲の変更を行う場合もある」とのことです。
方針からは、不適切な投稿がある場合には削除する対策をとっているもののすぐに対応できるかどうかはわからないということがわかります。確かに、月単位で何万件という投稿がある場合は、問題投稿を判別するだけでも時間と手間がかかります。
このように、運営側としてもできるだけ問題投稿を排除しようと努力しているようですが、作業が追いついていない状況があるのかもしれません。
「sogno」の書き込み削除方法。自分で削除することは可能?
次に、「sogno」に書き込まれた愚痴を削除する方法をお伝えします。まずは、利用規約を理解し、その後に削除方法、削除までの期間を見ていきましょう。
「sogno」の利用規約。禁止行為の概要とは?
では、「sogno」では、どのような投稿が運営側によって削除されるのでしょうか。
利用規約を見てみましょう。まずは、「禁止行為」という項目です。禁止行為には、22種類の内容があり、さまざまな禁止行為が列挙されています。すべての禁止行為を列挙することは割愛しますが、概ね以下の通りになるでしょう。
- 誹謗中傷行為
- 虚偽の情報を提供、公開する行為
- 第三者の著作権、財産、名誉、プライバシー、肖像権等の権利侵害行為
- 犯罪行為、公序序良俗、法律、法令に反する行為、これらのおそれのある行為
- 民族、人種、性別、年齢等による差別につながる表現を掲載する行為
- 性行為や性器に該当する言葉、猥褻的な表現を掲載する行為
- 他者の権利を侵害すると弊社が判断する行為
仮に、このような禁止行為が発見された場合には、運営側の判断により削除または公開範囲の変更等が行われます。禁止行為を行ったユーザーは、サービスの利用停止などの対抗措置がとられ、これに対してなんら異議を申し立てることはできません。
また、削除については「削除権限」という項目で利用規約に規定されています。
削除される投稿については、「情報の違法性・規約違反の有無に関わらず、関連する情報について、その全部もしくは一部の削除または公開範囲の変更等の措置を行うことができるもの」としています。そして、権利者からの権利侵害行為の申告があった場合は、削除措置を取る方針を明示しています。権利者からの申告がない場合でも、弁護士や公的な機関などの専門家からの違法性、公序良俗違反、権利侵害行為等の意見があった場合には、削除する対応のようです。
このように、運営側は禁止行為と削除権限を定め、違法行為や権利侵害行為を排除しようと努めています。
自分で削除依頼をする方法
では、自分で削除依頼をすることは可能なのでしょうか。
会社の愚痴・悪口で不適切であると判断した場合、「sogno」の運営側に申告すれば、削除してもらえる可能性が高いです。通常、インターネット上の掲示板の場合、運営側が権利侵害行為と判断しない限り、「公益性」等を理由に「削除しない」という方針をとっています。しかし、「sogno」の利用規約からは、「違法性・利用規約違反の有無に関わらず」との記載があり、削除に対して比較的積極的な態度をとっています。そのため、申告さえすれば、削除対応をとってくれる可能性が高いといえるでしょう。
では、不適切な投稿をみつけた場合、どのようにして削除依頼をするのでしょうか。
削除依頼の方法は簡単です
まず、サイトトップ画面の最下部にある「お問い合わせ」をクリックします。次に出てくるフォーム画面にて、名前、メールアドレス、会社名、お問い合わせ内容を記載し、送信するだけです。
お問い合わせ:https://sogno.mobi/info/contact.html
お問い合わせ内容には、削除理由を書くことになりますが、「プライバシー侵害行為」「誹謗中傷被害」など具体的に書くようにしましょう。ポイントは、どの投稿のどの部分が権利侵害・違法行為をしているかを記入することです。
例えば、
との内容を書き込んでください。
感情的な内容は書かないで、できる限り客観的に記載するように努めましょう。
このように、削除依頼は簡単にできます。できるだけ具体的に客観的に記載することが大切です。
削除までにかかる期間は?絶対に削除してもらえるのか
では、削除までにはどのくらいの期間がかかるのでしょうか。
削除までの対応期間について、公式サイトでは公表していません。ですが、利用者の情報によると1週間程度で削除対応を行ってもらえるようです。
もっとも、削除につき対応の可否をメール等で通知してもらえることはありません。そのため、削除依頼をした後は、1週間から2週間後に実際に削除されているかどうかを自分で確認する必要があるでしょう。
ただし、1週間も経たないうちにサイドの削除依頼を申請したり、何度も執拗に連絡することは控えましょう。
また、削除依頼をしたら絶対に削除されるというわけではありません。
運営側の判断で、「削除は必要ない」と判断されるかもしれません。
2週間経っても削除されない場合は、もう一度削除依頼をします。
ただし、1週間も経たないうちにサイドの削除依頼を申請したり、何度も執拗に連絡することは控えましょう。運営側から迷惑行為と判断されることがあるためです。
2度言っても対応してもらえない場合には、弁護士などの専門家に依頼することが適切です。
無事削除が確認できた場合は、他の掲示板も調べておくと良いでしょう。
というのも、一度ネットに書き込まれた内容の多くは拡散し、他の掲示板にも書かれていることが多いためです。
「sogno」だけでなく、他の掲示板にまで拡散されている場合は、同様にそれぞれの掲示板に削除依頼をする必要があります。できる範囲で行い、削除が実行されない場合は、専門家に相談することが必要です。
このように、削除までは1週間程度となります。削除は絶対ではありませんので、対応してもらえない場合には、弁護士に依頼することを検討してください。
「sogno」で悪口書き込み発見。発信者を特定したい場合は?
次に、「sogno」で発信者を特定する方法をご説明します。
「sogno」に発信者情報の送付をお願いする
では、不適切な書き込みをした発信者を特定したい場合はどうしたらよいのでしょうか。
まず、簡単にできることは、削除依頼と同じように発信者情報の提供を「お問い合わせ」にて依頼することです。通常、掲示板等では発信者情報に関するものは、弁護士からの請求や裁判所の命令がない限り提供しないとすることが多いのですが、「sogno」では比較的柔軟な対応をとっているようです。
利用規約によると、「違法・規約違反に関連する情報については…申し立てを行う第三者に対し、書き込みを行ったユーザーのIPアドレスを公開する場合があります。」との記載があります。IPアドレスは、発信者情報のことです。違法な侵害行為を報告し、発信者情報の提供をお願いすれば、被害者であれば発信者情報を取得することができるでしょう。
もっとも、書き込みの内容によっては、削除対応のみで発信者情報の提供までは受け付けてくれない可能性もあります。発信者投稿の開示をお願いしたい場合は、削除依頼に合わせてお問い合わせフォームにて行うようにしてください。
このように、書き込みの被害者であれば、自分で運営側に発信者情報の提供をお願いすることは可能です。相手を特定したい方は自分でやってみましょう。
「sogno」の管理者、管理人は?
企業ですと、顧問弁護士がいるので、発信者開示請求をすることになります。しかし、sognoの運営者情報が掲載されていないために、初めての場合、戸惑う可能性があります。
sogno.mobiは、
「ロリポップ」https://lolipop.jp/
のレンタルサーバー上で動いております。
ロリポップ(https://pepabo.com/services/hosting/)は、GMOペパボ株式会社(https://pepabo.com/company/overview/)のレンタルホスティングサービスです。
sognoの管理者は、GMOペパボと契約してサイトを運営しているでしょうから、GMOペパボは、sognoの管理者情報を把握していると予測できます。
そこで、まずは、GMOペパボ株式会社に対して、
- 権利侵害の状況通達
- 管理者情報開示
の手続きをしていくのが良いかもしれません。まずは、顧問弁護士と進め方は相談してみるとよいでしょう。
掲示板の管理人、運営会社が分からない時は、下記記事をご覧ください。
プロバイダへの情報開示請求や損害賠償請求は、弁護士に相談
では、発信者情報を特定した後は、どのようにすれば相手の正体がわかるのでしょうか。
残念ながら、自分だけで相手を特定することは難しいです。発信者情報の特定までは自分でできますが、相手の住所や氏名を知るためには、プロバイダに情報開示請求をしなければいけません。
プロバイダは、被害者であっても安易に発信者情報に関する個人情報を提供してくれません。そのため、法的措置を取る必要が出てきます。法的措置としては裁判所にて、プロバイダに対し発信者情報の開示請求を行うのが通常です。自分で行うのは難しいため、弁護士に依頼したほうが良いでしょう。
弁護士に依頼する場合には、できるだけ早めに依頼するようにしてください。なぜなら、投稿に関する発信者情報の保管期間は3ヶ月程度だからです。これをすぎると、相手の情報を知ることが難しくなってしまいます。保管期間以外でも、誹謗中傷の度合いがひどい場合、プライバシーが侵害されてる場合には、早く対応することで拡散を防ぐことができます。被害を最小限にとどめるためにも、弁護士への依頼は早めに行うほうが良いでしょう。
このように、相手の正体を知るためには、法的措置をとらなければいけません。できるだけ早めの対応が鍵となります。
誹謗中傷やプライバシー侵害は、弁護士に相談を
「仕事が厳しい」「上司を気が合わない」という程度の愚痴は誰もが抱えているものです。そのため、限度を超えない範囲では愚痴に関する投稿を多めに見ることも必要でしょう。しかし、限度を超えて、会社の名誉を毀損するような内容や、嘘の内容、従業員のプライバシー侵害などは放置していると大変なことになります。ネット上の情報はすぐに拡散され、大きな影響力を持ってしまうからです。
良い人材の確保が難しくなる、企業イメージが悪くなる、従業員のプライバシーが危険にさらされるなど、多くの悪影響が生じます。そのため、看過できない内容については、早めに対策を講じることが必要です。
「運営側が削除に応じてくれない」、「削除されたが他の掲示板に拡散されている」、「発信者を特定したい」「損害賠償請求をしたい」など、問題が発生した場合には弁護士にご相談ください。ネットトラブルを熟知した弁護士・法律事務所に相談すれば早期解決が望めます。