Twitterのなりすまし被害対処で必ず知っておくべき6つの事
「Twitterなりすまし」という言葉を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。なりすまし犯があらわれる…[続きを読む]
最近、TwitterなどのSNSアカウントが乗っ取られる被害が多く報告されています。
自分のSNSの個人情報や投稿内容を守るためにも、乗っ取り被害に遭わないように予防策をとる必要があります。
また、仮に乗っとられてしまった場合には、できるだけ早めに自分のアカウントを回復させることが重要です。
今回は、「Twitterアカウントが乗っ取られた場合にすべきこと&予防策」を解説したいと思います。
目次
まずは、実際に多い乗っ取り被害についてみてきましょう。では、実際の被害はどういったものなのでしょうか?
まず、一番よく聞く被害事例は、自分のアカウントで「勝手にツイートされている」とか「勝手にリツイートされている」というものです。
またこれと同様に、知らない間に大量にDM(ダイレクトメール)を送りつけていたりする例もあるようです。
次に、自分の知らない間に大量のフォローとその解除を繰り返しているケースがあります。
この場合も、乗っ取りの可能性は高いといえます。
「商品の広告」などの投稿が自分のアカウントからされているということもあります。
「レイバン広告」のツィートが有名です。
また最近は「メールしたらお金もらえた」などのツイートと同時に「bit.ly/***」等の短縮URLを貼り付け誘導させるタイプのものも話題となりました。
最後にTwitterが乗っ取られて「ログインできなくなる」という被害事例についてです。
乗っ取りが実行された場合、勝手にパスワードが変更されアカウントの所有者はログインできない状態になっている場合があります。
「パスワードを間違えただけかな?」と本人は気付かないケースもありますが、友人などに言われて気づく場合や、パスワードを変更してログインすると、スパム広告が大量に行われているのに気付くケースがあるようです。
このように、Twitterの乗っ取り被害はさまざまです。最近使っていない場合でも、ログインした上で乗っ取り被害に遭っていないかチェックするようにしましょう。
乗っ取りの目的自体はシンプルです。アカウント情報を手に入れて、そこから違法なサイトに誘導し詐欺を行ったり、単なる嫌がらせやいたずらを行うというものだからです。
では、乗っ取りはどのような原因があり、どのような手口で行われるのでしょうか。
まず、典型的な例としてあげられるのが、ウイルス感染による乗っ取り手口です。
まず自分のメールアドレスに、DM(ダイレクトメール)が送られてきます。そのメールの中身に興味をもち、リンク先に進んでしまうと、ツイッターのログイン画面が表示され、パスワードなどのログイン情報を自分で入力してしまうケースがあります。
「スパムメールのリンク先に自分から行く人なんて少ないはず」と思うかもしれませんが、実際は「スパムだと気付かない巧妙な手口」も存在します。
例えば、ツイッター本社からのメールを装っている場合もあります。
ですので、「自分は被害には遭わない」と思っている方も実は危険だということも覚えておきましょう。
次に、最近よく報告されているのが連携アプリ経由での乗っ取り被害があります。
ツイッターはたくさんのアプリと連携しています。自分で連携アプリを設定される方も多いでしょう。
しかし、その中には乗っ取るための連携窓口もあるかもしれません。
例えば、興味をそそるような時事ネタやトレンドニュースを表示させて、そのリンク先をクリックすると「アプリの承認画面」が現れ、内容を確認するためにログインします。
これで乗っ取り完了になります。
様々なウェブサービスに自分のメールアドレスとパスワードを登録しており、その情報がいつの間にか漏えいしていると乗っ取りを受けやすくなります。
例えば「dropbox」「yahoo」など大手のサービスは、時々大規模な情報漏えい事件がおきています。
これらの情報は、公に公開されているので、それをしらずにTwitterアカウントを作成してしまうと、乗っ取り被害を受けやすくなります。
自分のメールアドレス自体が流出しているかは、下記のサイトでチェックできますので、流出していればパスワードは変更しておきましょう。
メールアドレス流出確認サイト(外部リンク)→「Have I been pwnet?」
DM(ダイレクトメール)のリンク先クリックや連携アプリ承認は安易にしないよう注意しましょう。
では、実際に乗っ取り被害に遭った場合、自分でどうすればアカウントを回復・乗っ取り解除できるのでしょうか。
まずは、最初にすべきことはパスワードの変更です。乗っ取りによるツイート・投稿などを防ぐという効果があります。
もしも、パスワードまで変更されてしまった場合は、パスワードのリセットで対処しましょう。
ログイン画面で、パスワードリセットをリクエストするだけで簡単にリセットできるはずです。
また、パスワード変更に伴い、自分で連携したアプリのパスワードも変更しましょう。更新前のパスワードでログインしようとすると、一時的にログイン停止となるので、アプリのパスワードの変更も必要です。
もっとも、パスワードの変更だけで安心しないでください。パスワードを変更しても乗っ取られる可能性はまだあるためです。
特に、連携アプリからの乗っ取りの場合は注意が必要です。
パスワードは変更しても、乗っ取り被害の元となった連携アプリやその後に連携されてしまったアプリはそのままになってしまいがちです。
乗っ取られた後は、身に覚えのないアプリが複数連携されている可能性があるので、アプリ連携の一覧から必要のないものは全て削除しましょう。
次に、メールアドレスの安全性を確保しましょう。
通常は、Twitterに登録したメールアドレスまで勝手に変更されていることはありません。
しかし、仮にメールアドレスまで勝手に変更されている場合は問題が深刻です。すぐに、他のメールアドレスに変更しましょう。
ツイッター本社が、乗っ取りに気づいた場合には連絡をくれることもあります。
「アカウントがのっとられている可能性があります」というような文言で通知メールが送られてくるようです。
また自分で乗っ取り被害に気づきパスワードを変更した後に、ツイッターの運営元がスパムを削除してくれるケースもあります。
しかし、自分以外の被害者を極力減らすことができるためにも、このような通知がなくとも、自分からTwitter社に被害報告を行うようにしましょう。
被害報告は以下の手順で行うことができます。
また、なりすまし被害の場合も、「迷惑行為をするユーザーです」から「なりすまし」を選択することで報告することができます。
このように、Twitterが乗っ取られた場合は、自分で対処することも可能です。被害が拡大する前に、まずは自分で対処しましょう。
乗っ取り被害に遭った場合、「もうSNSは懲り懲りだ」という方もいると思います。
またもともと、Twitterの使用頻度が低い方もいるでしょう。
その場合「アカウントを削除」することにより個人情報流出のリスクを減らすことが可能です。
アカウント削除の方法自体は簡単で、プロフィールアイコンから「設定」の「プライバシーとセキュリティ」のタブのところで、アカウントを削除することができます。
Twitter乗っ取り被害に遭った時、なんとかして犯人を見つけ出し、責任をとらせたいと思いますよね。そんなときどうすれば良いのか、一緒に見ていきましょう。
まず、最初に考えられる方法が、警察に被害届を出すということです。
仮に、乗っ取りによって誹謗中傷が行われ「名誉毀損」(刑法230条)や「侮辱罪」(同法231条)などが成立する場合は、捜査が開始される可能性があります。
これ以外にも、金銭的被害に遭った場合などは「電子使用機器詐欺罪」(同法246条の2)が成立する可能性もあります。
また「詐欺」の場合は、組織的犯罪のケースも十分に考えられるので、金銭的被害を受けた場合は、警察に被害を報告しましょう。最寄りの警察署の刑事課かサイバー犯罪対策課に被害を訴えれば良いでしょう。
もっとも、これらは実際に「犯罪となる場合」にとれる方法です。
乗っ取り被害に遭っただけでは、犯罪とならないため、警察が捜査を開始してくれないケースもあります。このような場合は、弁護士に依頼し他の手段をとることをおすすめします。
警察が動かない場合、次に考えられる選択肢は、裁判外でTwitter社に対しTwitter乗っ取り犯の「情報開示請求」を行うことです。
Twitter社にIPアドレスを公開してもらうことにより、犯人を特定します。もっとも、この公開請求は任意なので、Twitter社が拒否することも考えられます。
拒否された場合は、裁判所に対し「情報開示の仮処分」を請求することになります。
仮処分が無事おりた場合には、IPアドレスが特定できるので、プロバイダに発信者情報開示請求を行います。
もっとも、これには時間がかかることが多いので、仮処分と同時行うことが多いといえるでしょう。
犯人が特定されたあとは、民事で損害賠償などを訴えていくことになります。ここで裁判所に訴えが認められれば、金銭的賠償が得ることができるでしょう。
SNSなりすまし事件、乗っ取り事件に関しては警察に相談することによって問題を解決することが出来る場合があります。
たちえば、SNSで勝手にアカウントを不正に取得して情報を発信していた場合には「不正アクセス禁止法」によって相手を罪に問うこともできます。
しかし、全てのケースで罪に問えるのかというとそうではありません。乗っ取りやなりすましとは言ってもそのパターンは幾つかに分かれており、例えば誰でも登録することが出来るSNSを利用して同じ名前(同姓同名)を使って何らかの行動をしているだけでは当然に罪に問うことなどはできません。
実際の過去の事件例を確認すると、相手を罪に問うために必要なことはSNSの乗っ取り・なりすましに関してきちんとした事件性が存在するかどうかが非常に重要になります。
警察は、事件性が低い問題に関しては積極的な捜査を行わずに民間人同士でトラブルを解決するように求めていますので、SNSを実際に乗っ取られたとしてもそれが本当に事件性が存在するかどうかを立証しないかぎりはきちんと調べてくれるか定かではありません。
誹謗中傷、名誉毀損、プライバシーの侵害等では、権利侵害の度合いに差があり、必ずしも警察は積極的に動いてくれる訳ではないという点は理解しておきましょう。
乗っ取り被害に遭わないようにするために、予防策を講じておくことも重要です。絶対被害に遭わないとはいえませんが、被害に遭う確率を下げる方法を学んでおきましょう。 まず、電話番号を登録し、二段階認証を設定してください。
Twitterの「設定」で「プライバシーとセキュリティ」ところで二段階認証を設定することができます。
ここで、電話番号が必要になるのですが、これを設定しておくことにより、セキュリティを高く維持することができ、乗っ取り被害に遭う確率を下げることができます。
次に、「安易にアプリ連携を繰り返さないこと」が必要です。
何でもかんでも連携していると、悪徳アプリからパスワードを抜き取られる確率が高くなってしまいます。
むやみに連携をしないことも自己防衛として有効な方法です。
最後に、パスワードを変更することです。 現在、誕生日や電話番号などをパスワードに使用している場合は、パスワードを変更した方が良いでしょう。
覚えやすいのはメリットですが、乗っ取り被害にあいやすくなってしまいます。複雑なパスワードを設定することにより乗っ取り被害を予防することができます。
最近のウェブサービスでは複雑なパスワードを作成できるものもあります。
実際に、実行してみることで乗っ取り被害に遭う確率は下がりますので、皆さんご参考下さい。
自分ではどうしたらいいかわからないくらい被害が拡大してしまった場合、法律の専門家に相談したほうが良いかもしれません。
ツイッターなどのSNSなどの乗っ取り被害に強い弁護士がおすすめです。
弁護士事務所の中にはインターネットのトラブルを専門に扱っている事務所もあります。
裁判を起こす場合の手続きはもちろんのこと、警察への被害届も一緒に行ってくれます。インターネットトラブルに強い弁護士が、スムーズな解決に導いてくれるはずです。