メールアドレス流出!個人情報流出確認で必ず知っておくべき全知識
個人情報の流出は怖くないですか?近年、個人情報の流出が問題になっています。特に多いのがメールアドレスとそのパスワード…[続きを読む]
LINE・Twitter・Instagram…現代ではSNSだけでもさまざまな種類が存在しています。
自分のアカウントを作って、毎日利用されている方も多いのではないでしょうか?
その中でも、最近はFacebook(フェイスブック)の乗っ取り問題が注目されています。
そこで今回は、Facebookで乗っ取りをされた場合の対処法に関して、解説していきます。
目次
そのような場合は、アカウントの乗っ取り被害に遭っている可能性があります。
まずは、乗っ取りをされるとどんな被害が起きるのかを簡単にみてみましょう。
Facebookの乗っ取りに遭った場合は、主に以下のような被害が考えられます。
まず、ログインができなくなることで、アカウント削除といった乗っ取り対応が取りにくくなります。
また、Facebookは基本実名で使う人が多く、個人情報(住所・職業・交友関係・出身地・家族構成など)を大量に入力しています。
友達の情報がとられる可能性もあり、自分だけに被害が止まらないという点でも被害が甚大です。
さらに、場合によってはなりすましで友人の悪口を拡散したり、DMで不適切な発言をしたりとイメージダウンが仕組まれることもあります。
乗っ取り被害で一番話題となっているのは、スパム問題です。
乗っ取ったアカウントでスパム広告の宣伝をしたり、メッセンジャーでURLを送ることで詐欺が行われています。
アメリカの高級サングラス「レイバン」の格安広告を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この格安広告の投稿の多くが、商品が送られてこなかったり偽物が送られてきたりという詐欺商品なので、注意しましょう。
近年では、Messengerで不審な動画が送られてくるというスパムが多発しています。
といった文言と共に、動画のリンクが送られてくるのです。
この動画を見るにはFacebookのIDとパスワードが必要で、これを入力するとアンケートに当選した旨と偽サイトの画面が表示されます。
そして、賞品を送るためという理由で個人情報を入力するよう誘導してきます。
もちろん、この動画はFacebookアカウントや個人情報を盗むためのスパムですので、入力してはいけません。
では、Facebookのアカウントの乗っ取りはどのように行われているのでしょうか。
最初に考えられるのは、何らかの方法によるメールアドレスとパスワードの流出です。
何らかの方法というのも、いくつか種類があります。
一番わかりやすいのは、恋人・友人など身近な人に盗み見られることにより流出してしまうというパターンです。
大手サイトやサービスに登録していたアカウント情報が事故で流出することもあります。
また、スパムで送られてきたURL先で個人情報を入力してしまったり、知らない間にアプリ連携をされていて盗まれた、という場合もあります。
自分のメールアドレスやパスワードが流出しているかどうかを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
Facebookには、アカウントがロックされた際に解除する方法として、友達に協力してもらう機能があります。
3人の友達にセキュリティコードを送信し、それを入力することでロックが解除されるという仕組みです。
友達との連絡を通じて本人確認を行っているわけですが、これが大きな落とし穴になっています。
というのも、乗っ取り犯があらかじめ3つの偽アカウントであなたの友達になっておけば、簡単に本人確認をすることができるからです。
この機能の悪用による乗っ取りを防ぐためにも、よく知らない友達の申請に対しては慎重になった方が良いでしょう。
「友達の数が多いほうが良い!」という気持ちもあるかと思いますが、本当の友達だけを許可した方が安全です。
では、なぜFacebookで乗っ取り被害が起きるのでしょうか。
犯人の目的を考えてみましょう。
まずは、個人的ないたずら目的である可能性があります。
恋愛のもつれや嫉妬、ストレス発散などで身近な人物が嫌がらせをしているケースです。
この場合、あなたのふりをして誹謗中傷のメッセージを友達に送り付け、周りからのイメージを下げるといった行動を取ることが考えられます。
次に考えられるのが、特殊詐欺グループによる犯行です。
「特殊詐欺」という言葉をご存知でしょうか?
「特殊詐欺」とは、面識のない不特定多数の人に対し、通信手段(インターネットや電話など)を使って対面することなくお金を騙しとる詐欺手口のことです。
オレオレ詐欺も特殊詐欺に含まれますが、最近ではFacebookやLINEなどを媒体とした特殊詐欺が問題となっています。
その中でも、特に問題となっているのは電子マネーを利用した手口です。
電子マネーは換金しやすく、足がつきにくいため詐欺で使われることが多くなっています。
Facebookでの特殊詐欺の場合、あなたの友達や親族になりすまし、「電子マネーを購入してカード裏面の番号を送ってほしい」というメッセージを送ってきます。
その人物がFacebookを通じてお金を請求してくるような人なのか、見極めて対処することが大切です。
ここからは、乗っ取りをされたらするべき対応について説明していきます。
乗っ取られた後にまずしなければならないのは、パスワードの変更です。
乗っ取り相手がこれ以上犯行ができないようにするためにも、パスワードを変更してログインできなくします。
これは、犯人の方が先にパスワードを変更してしまうと、逆にこちらがログインできなくなってしまうため、相手が変更する前に直ちに行ってください。
ただし、乗っ取り犯がログインし続けている状態になっていると、パスワードを変更しても効果はありません。
そのため、一度全ての端末からログアウトする措置を取ります。
パスワード変更を行うと、その画面に「他のデバイスを確認」という項目がでますので、それをクリックして「すべてのセッションからログアウト」を選択してください。
次に、投稿の削除です。
自分のタイムラインからスパム投稿を削除し、誰かが誤って宣伝に引っかからないようにしましょう。
また、Messengerに送られた不審なメッセージも削除します。
そして、被害を被った友達には謝罪連絡をしましょう。
乗っ取り被害にあったこと、それによるスパムによって迷惑をかけたことを謝り、万が一何かアクションをしてしまった場合は対処するよう勧めてください。
不正アクセスがあったことをFacebook運営側に報告することも忘れないようにしてください。
報告は以下のリンクからすることができます。
このリンク先は、Facebookにログインできているか、できていないかで表示画面が変わります。
以下のページも参考に、指示に従って進めてください。
【参考】Facebookヘルプセンター
知らない間にアプリと連携する権限が与えられており、そこから乗っ取りが行われているケースもあります。
そのため、権限許可のした覚えがないアプリとの連携を解除しておきましょう。
【PC版】
【Androidアプリ版】
【iPhoneアプリ版】
乗っ取られたアカウントをいっそのこと削除してしまいたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで、Facebookのアカウントを完全に削除するのも1つの手です。
もしログインができない場合は、④で説明した運営に報告をしてからアカウントの削除進んでください。
では、乗っ取り被害に遭わないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。
一番効果的なのは、Facebook上のセキュリティ対策を強化することです。
以上のように、情報漏洩を防ぎ、ログイン時の承認を複雑にすることで犯人が簡単にログインできないようにしましょう。
また、先述したようにFacebookでは友達を通じて本人確認をすることができます。
ここで、ダミーアカウントによって乗っ取りがされないよう、あらかじめ信頼できる友人を3人を設定しておくといいでしょう。
これ以外にも、知らない人とむやみに友達にならない、タグ付けを許可制に変更する、パスワードを使いまわさない、信頼できる運営元のアプリしか使わないといったことも予防対策として有効です。
最後に、法律上の問題を簡単にお話しておきましょう。
乗っ取り行為はどんな法律違反になりうるのでしょうか。
まず、不正アクセス禁止法違反となる可能性があります。
不正アクセス禁止法では、「何人も不正アクセス行為をしてはならない」(同法3条)と規定しています。
Facebookで他人のアカウントに勝手にログインする行為は、上記に当たる可能性があります。
不正アクセス禁止法違反の場合は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金(同法11条)が科されます。
また、他人のパスワードを不正に取得した場合にも、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます(同法4条、12条1号)。
次に、電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)です。
例えばフィッシング詐欺やなりすまし行為による詐欺を行うと、この罪が科される可能性があります。
Facebook被害にあてはめると、なりすまし行為によって友達や自分自身が金銭的被害に遭ったケースが考えられます。
電子計算機使用詐欺罪に該当すると、10年以下の懲役が科されます。
また、電子計算機使用詐欺罪と上記の不正アクセス禁止法違反は似ているように感じるかもしれません。
この両方に該当する場合は、法律上「観念的競合」といって、より重い電子計算機使用詐欺罪の罪で処罰されることになります(刑法54条1項前段)。
以上のように、Facebookの乗っ取りは犯罪にあたる可能性があります。
もし被害に遭った場合は、警察に連絡することも考えるべきといえるでしょう。
また、イタズラ目的で友達や恋人のアカウントに入り込むことも法律違反にあたる可能性があるということも留意しておきましょう。
以上がFacebookの乗っ取り被害についての概要でした。
Facebookの乗っ取りは、個人情報の漏洩や詐欺、名誉毀損な様々な被害を受けることがあります。
乗っ取り被害にあった時の対処法や予防対策の知識を増やして、どんなケースにも対応できるようにしておきましょう。
また、乗っ取り被害において、それほど実害がないと警察が動いてくれないというケースもあります。
その場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士に依頼すれば、プライバシー侵害など犯罪にならない場合でも民事訴訟における慰謝料や損害賠償の請求をすることが可能です。
被害に悩んでいるのであれば、無料相談などを活用して一度弁護士に相談されてはいかがでしょうか。