インスタ映えで大迷惑!キラキラ女子の闇と心理
現在、特に10代〜20代の若い女性の間で流行となっているInstagram。
これに関連して「インスタ映え」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
今や社会現象ともいえる「インスタ映え」ですが、そこには様々な問題やドロドロとした闇が隠されています。
そこで今回は、インスタ映えに関する社会問題から、インスタ女子の行動や心理までわかりやすく解説していきます。
インスタ映えとは?
「インスタ映え」とは、写真などを投稿するSNSであるInstagram(インスタグラム)で”映える”ことです。
より具体的にいうと、鮮やかで美しい風景や可愛らしいデザートなどの写真を投稿し、パッと見たときに目立つことをいいます。
インスタ映えを狙っているような女性のことをインスタ女子・キラキラ女子と呼ぶこともあります。
最近では個人だけでなく企業もインスタ映えに予算を投じ、大きな経済効果を生み出しています。
しかし、インスタ映えには良い側面だけでなく、マナー違反などの悪い面・闇の部分も目立ち始めているのです。
インスタ映えを狙って大迷惑!?問題事例
インスタ映えの社会問題化・迷惑行為
インスタ映えを狙うには、インスタグラムにアップするとバズりそうな光景や食事など、おしゃれな写真を撮影する必要があります。
そのため、多くのキラキラ女子がインスタ映えのためにカメラの取り方を工夫したり、写真に加工を施したりしています。
しかし、この「おしゃれな写真」を撮るために多くの社会問題や迷惑行為が発生しているのです。
インスタ女子の迷惑行動①:写真を撮るのに時間がかかる
インスタ映えのために、カメラの角度や光の当たり具合など様々なことを意識して写真を撮る人が大勢います。
納得のいく写真が撮れるまで撮り続ける人もおり、時間がかかりすぎて周囲の人を不快にさせてしまうことがあります。
被写体が食べ物であった場合、料理が冷めてから食べ始めるのは失礼ですし、美味しさも半減してしまうでしょう。
また、映えスポットを長時間占領しているのも、他の人の迷惑となってしまいます。
インスタ女子の迷惑行動②:買わない商品で写真を撮る
購入していないぬいぐるみに頬ずりや口づけをしているような写真を投稿し、「商品にそういうことをするのは衛生的にも良くない」と炎上したケースがあります。
気に入った服を購入せず、試着室で撮影した写真を投稿する人もいます。
買うつもりもないのに撮影だけに商品を利用するのはお店としても迷惑ですし、次にその商品を手に取る人からしても気分が良いものではありませんよね。
インスタ女子の迷惑行動③:撮るためだけに購入する
逆に、撮るためだけに商品を購入するという人もいます。
特に問題となっているのは食事に関するもので、インスタ映えするデザートを大量に注文し、撮影した後にほとんど手を付けないまま店を出てしまうことがあるようです。
こうして残ってしまった食べ物は他の人が食べるわけにもいかず、結局廃棄することになってしまいます。
注文するときは、自分が食べきれる量にしたいものです。
インスタ女子の迷惑行動④:おしゃれな友達・彼氏を選ぶ
インスタ映えは、若い世代では友人関係にまで影響します。
美男美女やおしゃれな人と積極的に写真を撮りたがり、「映える友達」を基準に友人関係を構築する人もいます。
地味な友達や映りが悪い部分は切り取ってしまうことも珍しくありません。
インスタ女子の迷惑行動⑤:インスタで映えるために借金・パパ活
インスタ映えをするようなブランド品を購入するため、見栄を張って借金をする人がいます。
購入したバッグや服を使用せずに、フリマアプリで売ってしまうというケースも存在します。
さらに、ブランド品や高級料理を撮るためにパパ活をする人までいるようです。
借金やパパ活など、危険な行為に手を出して犯罪に巻き込まれることがないかが心配なところです。
インスタ女子の迷惑行動⑥:危険な撮影
これはありがちな迷惑行動ですが、映えの良い写真を撮るために危険な場所で撮影する人が多くいます。
インスタ映えの良い「驚く写真」「危険な写真」にこだわりすぎて、周囲をきちんと確認しないで撮影していると、事故を引き起こすことがあります。
実際、最悪のケースとして転落死亡事故や水難死亡事故も発生しています。
このように、インスタ映えする写真をとるために、周囲に迷惑をかけている人も少なくありません。
このようなマナー違反等で他の客に迷惑がかかることや、本人の危険も引き起こしかねないことから、多くの飲食店やサービス業で注意喚起を促すなどの対策が講じられているほどです。
スマホで写真を撮る際は、周囲の状況やマナーを考えて撮影するようにしましょう。
インスタ映えにこだわる心理とその背景
では、なぜここまでしてインスタ映えの写真を撮りたいと思うのでしょうか。
ここからは、キラキラ女子のインスタ映えにこだわる心理とその背景について見ていきましょう。
インスタ映えにこだわる3つの理由
理由としては以下の3つの要因が考えられます。
- 情報を共有したい欲求
- 承認欲求(自己顕示欲)
- 自己愛
①情報を共有したい欲求
人は新しいことや楽しいことを知ると、他の人に教えたくなる欲求があります。
会話の種にもなり、コミュニケーションの一環として役立つことがその理由です。
皆さんも、どこかで聞いたお得な情報や可愛いコスメ、美味しい食事など、友人や恋人、家族に共有した経験があるはずです。
インスタグラムは、自分の知っている可愛いものやおしゃれなもの、美味しいものなどを人にシェアできるのが1つの特徴です。
この共有したい欲求を常に満たしてくれるため、もっと良い情報を提供しようと写真を撮ることに熱中してしまうのです。
②承認欲求(自己顕示欲)
承認欲求も関係しています。
多くの人に「いいね!」やコメントをもらうと、自分がそれだけ認められているのだと承認欲求を満たすことができます。
その承認欲求をもっと満たすために、より多くの人に見てもらおうとインスタ映えにこだわるのです。
ただ、この承認欲求はいいねの数が増えれば増えるほど欲求の大きくなり、暴走してしまう人も少なくありません。
③自己愛
さらに、インスタグラムでは自己愛を満たす行動もみられます。
具体的には、自撮り(自分で自分を撮ること)です。
中高生などは自分の顔をアプリで加工して、理想の自分にしてから友人との写真などをアップします。
これは自己愛を満たす行動として考えられています。
また、自分はあなたよりリアルが充実しているのだと、マウントを取る目的で友達より良い写真を狙っている人も多いようです。
インスタ映えにハマる背景
インスタ映えは今や個人の趣味レベルを超えて、大きなビジネスチャンスにもつながっています。
インスタ映えのために「旅行・買い物・外食」をするという人も多く存在するように、インスタグラムは消費者の購買意識に大きな影響を与えることがわかっています。
また、「インフルエンサー」と呼ばれるインスタグラマーには多くのフォロワーがいるため、本人がインスタで宣伝すれば多くの人が目にすることは確実となり、宣伝効果も高いと考えられています。
これらを利用する企業も多く、インフルエンサーを主体とした商品の宣伝なども活発になっているのです。
最近では、インスタでビジネスを始めたり、個人のモデルが仕事を引き受けたりすることも多くなっています。
「インスタ映え」がメジャーになる背景には、人の欲求のみならず、それを掻き立てる企業の販売戦略や、新しい職業の発生などが関わっているという実態があるのです。
加えて、中学生・高校生など若い世代の間ではインスタグラムをメインにメッセージを送りあうことが一般化しており、LINEを凌ぐコミュニケーションツールとしても展開しています。
インスタ映えの悪影響
インスタ映えは、確かに承認欲求などを満たしてくれますが、先述したように多くの問題も引き起こします。
影響を受けるのは、何も周囲の人だけではありません。
最後に、インスタ映えによる本人に対する悪影響について見てみましょう。
実生活上の悪影響
- ストーキングされる
- 悪質な批判、誹謗中傷に晒される
- インスタをきっかけにいじめを受ける
- 友人に嫌われる
上記のように、インスタ映えは写真を撮っている本人の実生活にも悪影響を生じている可能性があります。
インスタグラムにカフェの情報などを載せる人は多いですが、これは自分がどこにいったのかを全世界に晒しているようなものです。
リアルタイムで投稿している人ほど自分の居場所を知らせてしまい、ストーカーなどの被害にあいやすいと考えられています。
若い女性は、男性のフォロワーからのストーキング行為に悩んでいるというケースも少なくありません。
また、インスタの投稿に悪質な批判コメントや誹謗中傷がされるという被害も発生しています。
知らないうちに自分の写真が匿名掲示板などに晒され、「勘違いブス」「整形してるでしょ」といった悪口・誹謗中傷が書かれることがあるのです。
インスタ映えにこだわりすぎて友人やフォロワーを不快な気持ちにさせてしまい、友人関係が疎遠になることもあります。
インスタグラムは写真を投稿するだけでなく、コミュニケーションツールであることから、人間関係の問題を生みやすいといえます。
心理的悪影響
- 「いいね!」を押すのが義務的になって負担になる
- 「いいね!」が少ないと落ち込んでしまう
- 友人のインスタグラムの投稿で自分がみじめに思える
- 自分の見た目に対するコンプレックスが大きくなる
- インスタ映えのする写真を撮るのに疲れた
このような思いを感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
イギリスの公的機関の統計によると、数あるSNSのうち、若者の心に一番有害な影響を与えるのはインスタグラムであると報告されました。
SNSの悪影響としては、利用者の不安感や孤独感、鬱、いじめ、外見への劣等感などの項目が挙げられます。
このように、他人と比較してしまうケースや承認欲求が十分に満たされないケースでは、不安が大きくなり、心理的な負担も生じさせることがあります。
インスタ以外の時間も充実させよう
インスタ映えは経済効果も大きく、個人の楽しみも増える等良い側面もありますが、マナー違反や精神面への影響など多くの悪影響と闇が存在します。
そのため、インスタがどれだけ楽しくても、節度を持って楽しむことが大切です。
「インスタなんてくだらない」と拒否まではしなくても、インスタ以外に楽しみを見つけることによって依存を回避できるかもしれません。
今一度、インスタから離れて本来の生活に視点を戻してみるのも良いのではないでしょうか。