ネットパトロールとは?トラブル事例と学校での取り組み

ネットパトロールとは?

「生徒や子どもたちがネットでトラブルに巻き込まれないか心配」
「注意してもネットでのいじめがなくならない」

そんな悩み事を抱えている先生方や親御さんは多いと思います。

近年では小学生からスマホを持つ子どもが増え、それに伴ってネットを介したトラブルも多発しています。
子どもに危険が及ぶ前に予防を講じる1つの手段となるのが、「ネットパトロール」です。

今回は、ネットパトロールの実態やトラブル事例などを詳しく解説していきます!

ネットパトロールとは?

ネットパトロール」とは、主に中学・高校などの青少年を対象に、彼らのネット上の書き込みなどを監視することをいいます。
地域の見守りパトロールのネット版だと考えればいいでしょう。

最近では、年々ネットの利用やスマホを所持する子どもが増えており、同時にネットトラブル(ネットいじめや犯罪など)も大きな話題となっています。

安心して子供がスマホを使えるようにと「フィルタリング」を設定している家庭もあると思われますが、フィルタリングを通過する有害サイトやフィルタリングにかからないコミュニティサイトでトラブルが起きることも多く、設定しているから安心というわけではありません。

知らないうちに最悪の事態に陥ってしまった、そんなことにならないようにするためにも、SNS・匿名掲示板・学校裏サイトなどを監視して問題行為があれば注意を促す必要があるのです。

ネットトラブル事例

ネットトラブルと一概にいっても、多種多様なものがあります。
まずは、どんなトラブル事例があるのか簡単に見てみましょう。

トラブル事例① 個人情報の流出

まず初めに、個人情報の流出です。

TwitterやInstagramといったSNSに、出身校・在学校・氏名などの個人情報を書き込んでしまう子どもが多くいます。

その個人情報と投稿した写真などから住所が特定され、情報の拡散やストーカー被害、なりすまし、アダルトサイトへの転載といった悪用がされる可能性があります。

「近所の××で火事があったみたい」「今日学校に□□(有名人)がきた!」のような、さりげなく投稿した情報からでも特定される可能性があるため、セキュリティ対策をしっかりする・書き込む内容に気を付けるといった注意が必要です。

トラブル事例② ネットいじめ

学校の生徒間で行われる「ネットいじめ」を一番懸念している方も多いのではないでしょうか。

実際、LINEのグループから仲間外れにする・Twitterや学校裏サイトで悪口などの誹謗中傷を書き込む・虚偽の情報を流して印象を悪くするといったネットいじめは、大きな問題となっています。

ネットという間接的な環境で、匿名で書き込めることから、いじめがエスカレートするケースも多く存在します。
そのため、悪化する前になるべく早く手を打つ必要があります。

ネットいじめについて以下のページで詳しく解説していますので、よろしければご参照ください。

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トラブル事例③ 犯罪行為と炎上

軽い気持ちで犯罪行為を行い、それをネット上に投稿してしまうといったケースもあります。
具体的には、以下のような事例が存在します。

  • TVドラマをYouTubeに違法アップロードする(著作権侵害)
  • 未成年にもかかわらず、タバコやお酒の写真をアップする(未成年者喫煙禁止法・未成年飲酒禁止法違反)
  • 高校生が小・中学生料金で映画を見たとツイートする(詐欺)
  • 他人の個人情報や写真を2ちゃんねるなどで晒す(プライバシー・肖像権侵害)

場合によってこの投稿が炎上し、「こいつ△△学校の〇〇っていう生徒だ」と特定されて嫌がらせなどの悪質な被害を受ける可能性があります。

トラブル事例④ 自撮りと性被害|パパ活やわいせつな動画配信

パパ活や売春などのために、自分でわいせつな写真を撮ってSNSにアップしたり、動画を配信する子どももいます。

また、元々普通に動画配信をしていたものの、コメントに唆されてわいせつな配信をしてしまうケースもあるようです。

このような写真・動画のほとんどは閲覧した人が無断で保存しており、元のコンテンツを消しても転載などによりネット上に残り続ける危険性があります。

さらに、これらのコンテンツから個人情報が特定され、晒しやいじめの被害に遭う可能性もあるので、子どもたちへの事前の周知とネットリテラシー向上が大切です。

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トラブル事例⑤ 犯罪に巻き込まれる

出会い系サイトへの登録、アダルトサイトの閲覧などによって詐欺被害を受ける可能性があります。

他にも、SNSで「一緒にフェス行ってくれる人いませんか?」と、知らない人と会う約束をして性被害や誘拐などの犯罪に巻き込まれることもあります。

SNSで仲を深めたとしても、素性がわからない人と現実で直接交流することには大きな危険が伴います。
取り返しのつかない事態に巻き込まれる前に、危険を回避する能力を身に着けさせることが大切です。

どうやってパトロールするの?学校におけるネットパトロールの取り組み

では、上記のようなネットトラブルに生徒や子どもたちが巻き込まれないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

全国各地の学校での取り組みを参考に見てみましょう。

民間企業やNPO(非営利法人)などに委託

民間の企業やNPOに委託して、ネットパトロールをしてもらいます。

専門家であるため、AIなども活用して最新技術によるネットパトロールをしてくれます。
一般人では探すことが難しい書き込みなども、見つけて対処してくれる可能性があります。

ただし費用がかかるため、資金と相談しながら委託を考えなければいけません。

教育委員などで学校ネットパトロール専門の人員を用意する

教育委員会等で専門の人を雇うなどしてネットパトロールを行います。

教育委員会が直接雇用しているため、迅速な情報の伝達・共有をすることができ、対処も素早く行うことができます。

一方、費用がかかることに加え、雇用した人によって仕事に差がでる懸念があります。

ボランティアなどで外部の人材を利用する

PTAや地域の人でボランティアを募り、ネットパトロールをしてもらいます。

人手が集まれば、色んな視点からの情報が収集できます。
また、学校付近に住んでいる人が多いと考えられるため、情報の共有も簡単に行えます。

しかし、ボランティアは専門家ではないため質が保証できず、個人情報の取り扱いなどにも注意しなければなりません。

加えて、ボランティアの負担が大きくなることも考慮する必要があります。

教育委員会などで窓口を設置する

教育委員会など、公式な場で窓口を設置し、問題のある書き込みなどを見かけた場合に連絡するよう呼びかけます。

気づいた人から情報を仕入れるので、自分たちでネットパトロールを行うといった負担がありません

ただ、任意で情報を収集しているだけなので見逃しが多くなること、また、後手に回るため迅速な対応ができないといったデメリットがあります。

教育委員会の職員や学校の教職員がネットパトロールを行う

教育委員会・学校の職員が自分たちでネットパトロールを行います。

直接ネットパトロールを行うことで、迅速な情報の共有や対応が可能となります。
また、場合に即して柔軟な対応をすることもできます。

他面、従来の業務に加えてネットパトロールを行うため、職員の負担が増えることになります。
また、専門家でないため十分なネットパトロールができない可能性もあります。

以上のように、ネットパトロールの方法には種類があります。
実際は、上記の方法を組み合わせてネットパトロールをしているところが多いようです。

費用や負担などを考慮し、自分たちに合った方法を導入するようにしましょう。

どこまでネットパトロールできるの?

ネットパトロールといっても、ネットのどこまでパトロールが可能なのか疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。

基本的には、GoogleやYahoo!の検索結果に表示されるような、ネット上で誰でも見れる範囲がネットパトロールの範囲となります。

しかし、LINEやインスタなどアプリ専用のSNSや、メールなど個人にしか見れないものは対象になりません。
Twitterにおける鍵垢(非公開アカウント)なども原則対象にはなりません。

もし、これらを無理やり見てしまうと、不正アクセス禁止法違反やプライバシー侵害などにあたる可能性があります。

対象にならない範囲は?

ただ、LINEやTwitterなどSNSのDM(ダイレクトメール)など、ネットパトロールの対象にならない部分にこそトラブルの温床が多く存在します。

そのため、こうしたネットパトロールの範囲外については、親と教師が子どもとのコミュニケーションの中で変化に注意を払うことが大切です。
もちろん、事前のネットリテラシー教育も欠かせません。

ネットパトロール後の対応

ネットパトロールを行った結果、問題を発見したときの対応というのも気になるところです。
どのようにして問題を解決するのでしょうか。

指導・注意喚起

一番多いのは、この対応でしょう。
問題のある行為をした子供に対して個別的に指導を行ったり、学校集会などで注意を促したりします。

また、生徒にネットリテラシーを学んでもらうために、特別授業などを実施して予防を講じることもあります。

プロバイダーへの削除依頼

ネットの書き込みというものは、書き込みを消せばなくなるというわけではありません。

転載・スクリーンショット・魚拓など、様々な方法で履歴が残されてしまうため、ネット上の情報を完全に削除することが不可能だといえます。

そこで、転載されているサイトなどを見つけた場合、プロバイダー(サイトの運営会社・管理人など)に連絡し、そのコンテンツを削除してもらう処置を行います。

また、匿名で誰が書いたかわからないという場合に、プロバイダーから入手した情報から特定して指導に繋げることもできます。

警察(少年課)による対処

犯罪行為などをしており、個別的な指導ではなくしかるべき対処が必要である場合には、警察に相談することも1つの手です。

そうでなくても、地域の警察と事前に連携をしておくことで、万が一のことが起きた場合に素早く対処することができます。

学校内でのみネットパトロールを行うのではなく、地域間や関係校で提携してネットパトロールを行うことでより効果をあげることができます。

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まとめ

以上が、学校におけるネットパトロールの解説でした。

子どもはネットに対する危機感が弱く、楽しさを追及して問題行為をしてしまうことがあります。
そのため、子どもの安全確保においてネットパトロールは重要な役割を担います。

ただ、ネットパトロールは一人でできるものでなく、ときには専門家の力が必要になることもあります。
自分達に合ったネットパトロールを、地域や学校内で協力して行うようにしましょう。

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